書の道具として文房四宝という言葉があります。文房(書斎)にある四つの宝のことで硯・墨・筆・紙をさす。書が文字の中に様々な思考を盛り込んでいるものがあればなおさら文房四宝の係わりなくして書の足り得ないところがある。俗に書は言葉をつくさず 言葉は心をつくさずとありますが、この “心をつくさず” ゆえに書が技術志向のみを追いかけ求めるのならば、空しさを覚えるわけです。一寸とした手紙の一行に心を打たれてしまうこと理由はそこにあるように思われます。
文房四宝それぞれの原料もまた、自然物から全て作らされていることも大きな理由の一つであろう。
皆様も一度くらい経験ありませんか?
墨で書かれた何気ない手紙に無上の感動をおぼえたこと・・・