紙は製造された時期、保管状態、ご使用の時期、また、ご使用の墨、墨の濃さ等により作品の仕上がりが違ってきます。紙は完成から3~4年経過して「枯れる」状態になると特に筆のすべりや、 墨の付きが良く、味わいのある紙になります。最低でも3ヶ月は寝かせることで効果を引き出せます。 

紙に何かを書き上げた時、そこに書かれたものを「筆跡」または「墨跡」という。

書き手は常に紙と墨を見ていながら筆の動きを追っている。

文字の持つ意味だけを純粋に汲み取ることはできるが書としては不十分である。

筆跡や墨跡という言葉を使う以上、文字的な意味以外にも何らかの情報が盛り込まれているはずである。筆跡を見ていると書かれた時間感覚や力・筆圧の変容過程とかが漠然と感じられるものである。微細に見ていけば筆先の細かな動きまで想像がつき、書き手の気持ちの高ぶり、乱れも感じ取れるわけである。

 

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