■墨と筆

                   華仙使用:三大筆*一部
                   華仙使用:三大筆*一部

筆は羊毛筆(やわらかい)と兼豪筆(固い)に分かれる。磨り上がった墨を筆の毛先に含ませる。書こうとする文字数や紙の大きさにもよるが、特に毛は長く一本一本が細かいものが、より多くの墨を貯えることができる。

ただしこの場合、実用的には扱いにくいが墨持ちが良いといった具合である。兼豪筆は使い易いが墨持ちが悪いといった具合である。

 

←写真の筆 左から

・青峰(豊橋筆・燈心斎)

・飛燕(燈心斎)

・蘭秀芝英(玉川堂)

 

飛燕 燈心斎
飛燕 燈心斎

墨を筆が含むと筆先は一気に紙へと向かうわけだが、書き手の心理としてその一瞬の緊張のうちに練り上げあげられた思考は筆先に凝縮する。この緊張感は勝負感に通じるものがある。

筆をとる経験のある方ならこの瞬間が至極であることは分かって頂けるものと思います。

 

筆は墨を太細・曲直等様々な書線に変形させ紙にその表現をなし痕跡を定着させる

いうなれば筆は媒体変形道具であり、紙は媒体定着体と言える筆の毛の種類や墨の種類、磨墨の状態や紙質によって表現は異なる



 

書き手にとって筆管から手に伝わる「抵抗」により、その過程を視覚的に追いながら筆圧に強弱を付ける。筆・墨・紙がおりなす書字行為は、常に微調整を重ねており緊張させたものを順序立て、その都度確認して直していき全体像を作り上げていくものである。

 

 

※左の写真

飛燕・燈心斎 最高級純羊毛細光鋒13mm×55mm